突然知らされた、職場の綻び(ほころび)
mione「いつも通りに出勤して、普通に接していたはずなのに。
私の知らないところで、修復不可能なほど糸は絡まっていました。
職場の『当たり前』が崩れる時
ただ立ち尽くすことしかできない自分に、戸惑っていました。」
施設看護師として働く上で、私がずっと大切にしてきたことがあります。
それは、現場の「中立な調整役」でいること。意見が割れたときこそ、感情に流されずフラットに立ち、チーム全体の調和を考えること。
それは現場を円滑に回すための私なりのやり方でしたが、今日、その「中立」という立ち位置の難しさを突きつけられる出来事がありました。
見過ごしてしまった「事件の予兆」と、後悔の正体
今思えば、予兆はあちこちに転がっていました。
申し送りのとき、二人の目が決して合わないこと。
シフト表を見れば、なるべく勤務が重ならないように調整されていた形跡があり、どうしても被ってしまった日には、どちらかが急な体調不良でお休みになる……。
「最近、タイミングが悪いな」
「なんだか元気がないな」
そんな風に、どこか他人事のように眺めていた自分。そんな大ごとだとは思っていなかった自分。
その「無関心」でも「悪意」でもない、「日常に埋もれさせてしまった違和感」こそが、今の私の後悔の正体です。
もっと早く、どちらかの肩を叩いて「最近どうですか?」と聞けていたら。
その一言が、決定的な亀裂を防ぐ最後のクッションになれたのかもしれない。
そう思わずにはいられません。
👉友人関係の距離感について悩んだ時の体験を書いています。


働く大人が抱える「仕事の顔」と「プライベートの顔」
誰しも、仕事の顔とプライベートの顔、二通り持っていると思います。
職場の中心にいた上司二人も、きっとそうだったはずです。
私が二人の「仕事の顔」しか見ていなかった間に、その裏側にある「素の顔(本音)」は限界を迎えていたのでしょう。 事実を知った瞬間、波のように押し寄せてきたのは、現場に居ながら何も気づけていなかったことへの申し訳なさと、無力感でした。
弱者が去っていく構造と、少数派だった「潤滑油」の存在
振り返れば、私がこれまで渡り歩いてきた現場では、助けてくれる「潤滑油」のような人はかなりの少数派でした。
多くの人は、誰かの悪口を言い、それに同調することで自分の居場所を確保しようとします。誰かが標的になり、居場所をなくしていく。強い者が勝ち、弱い者が静かに去っていく。そんな殺伐とした構造を、私は嫌というほど見てきました。
ギスギスした空気の中で、誰かの味方をして一緒に誰かを叩けば、その瞬間は楽になれるのかもしれません。でも、そうやって守った居場所は、いつか自分も同じように弾き出される恐怖と隣り合わせです。
だからこそ私は、そんな連鎖を自分のところで止めたい。誰かが「その人らしく」いられる場所を、静かに守れる存在でありたい。
そう願うようになったのです。
消えゆく「飲みニケーション」と、これからの距離感
思い返せば、私の若い頃は「飲みニケーション」という場がありました。
お酒の力を借りて、あえて「仕事の顔」を脱ぎ捨て、部署の垣根を超えて本音を言い合える。
そんな風潮が当たり前だった時代。
でも今は、その形は薄れています。プライベートを大切にする今の時代に、昔のやり方を戻すことはできません。 だからこそ、
「お酒のない今の時代に、どうやって相手の『素の顔』に触れ、心を通わせるか」。
その新しいコミュニケーションの形を、私たちはまだ手探りで見つけている最中なのだと感じます。今回の上司二人のすれ違いも、そんな「本音を逃がす場所」が今の職場から消えてしまった、時代の過渡期ゆえの難しさだったのかもしれません。
不器用な私が見つけた、新しい「目標」
若い頃の私はもっと熱量があって、その勢いで時に誰かを傷つけてしまったこともあったと思います。 でも年齢を重ね、経験を積み、今の私の密かな目標は、「その人がその人らしく働けるような環境づくり」をすることです。
私は不器用で、人のことを励ましたりするのは苦手です。人前で発言するのも、説明するのも下手。 だからこそ、せめて現場を荒立てない「潤滑油のような場所」になれたら。
あの時、
「例えば、ご飯にでも誘えていたら……」
「現場を離れてゆっくり話せる時間を持てていたら、お互いの思いを言えたのかもしれない」
そんな風に思ってしまうのです。
私の理想は、またあの二人と一緒に、切磋琢磨して働くこと。
「このチームで働くのが好きだ」と信じていたからこそ、今のバラバラになっていく状況が、たまらなく寂しくて、やりきれないのです。
今、職場の人間関係で孤独を感じているあなたへ
もし今、あなたが職場の人間関係に悩み、「自分の居場所がない」と感じているのなら、これだけは伝えたいことがあります。
「誰も味方がいない」
「自分の頑張りなんて誰も見ていない」
そう思って、一人で唇を噛み締めている夜があるかもしれません。
でも、あなたのことを「静かに見守っている味方」は、必ずどこかにいます。
それは、私のような不器用な人間かもしれません。 人前であなたを庇うような派手なことはできないけれど、あなたの丁寧な仕事ぶりや、誰にも気づけないような気遣いを、ちゃんと見ている。そして「どうかそのままでいてほしい」と、心の中でエールを送っている。
そんな「静かな味方」が、あなたのすぐそばにいるはずです。
誰かが去っていく冷酷な構造の中でも、あなたの存在を肯定し、心の中で手を繋ごうとしている人は絶滅していません。だから、どうか一人だと思い詰めないでください。
👉立ち止まることで見えたことについて書いています。


ひとり時間のなかで、心を「調律」する
このモヤモヤとした感情を抱えたまま、私はいつもの「ひとり時間」に逃げ込みます。
職場でかき乱された心を、無理に前向きに変える必要はありません。
答えの出ない後悔を、ただ「あぁ、私、今こう思ってるんだな」と眺めてみる。 ピアノの調律のように、狂ってしまった感情の音を一つひとつ、時間をかけて元に戻していく。 それが、明日また不器用なりに「話しやすい私」として現場に立つための、大切な儀式です。
まとめ|不器用なまま、誰かの「居場所」を作る
「何かできたかも」という後悔は、それだけ私が職場の仲間を大切に思っていた証拠。
何もできなかった自分を責めても仕方ありません。
不器用だけど、誰かのために居場所を作りたい。
悪口に同調するのではなく、誰かが去っていくのを黙って見ているのでもない。
私のような「不器用な潤滑油」にできることが、今の時代だからこそ、もっと他にあるはず。そう信じてみたいのです。
「『また一緒に働きたい』と思える素敵な人たちに出会えたこと自体、ラッキーなこと。
不器用でもいい。
時代の変化に戸惑いながらも、誰かを思いやれるあなたのままで、明日も現場に立っていてください。」
今日感じたこの微かな後悔と、切実な願い。
この記事は、私が現場で感じた
「やっぱりあの二人と働くのが好きだった」
という本音を忘れないための、大切な記録です。
-mione
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